活断層って何?活断層マップで確認して地震に備えよう。

ハザードマップの見方

日本は世界で起こっている地震の約1/10にあたる数の地震が発生していると言われています。

私たちの住む場所は、地中深くの「プレート」と呼ばれる板のような岩の層の上にあります。この「プレート」には、「陸のプレート」と「海のプレート」があり、日本はそのプレートが交わる境界に位置しています。

そのプレート同士がぶつかる境界付近で起こる地震が「海溝型地震」で、2011年北地方太平洋沖地震のような巨大地震につながります。

一方で、陸のプレートでもひずみが蓄積されて、限界まで達すると強度が弱い場所(=断層)が壊れます。この時に起こるのが「内陸型地震」です。

この地震は、私たちの住む場所のすぐ下(地下約5~20 kmぐらいの比較的浅い所)で起きるため、私たちの生活に大きな被害をもたらします。

プレート模式図
図:国土交通省「活断層図(都市圏活断層図)利用の手引」より

活断層って何?活断層マップで確認して地震に備えよう。

陸のプレートの中にはたくさんの割れ目があります。この割れ目はお互いしっかりかみ合っていますが、ここに「大きな力」が加えられると、割れ目が再び壊れてズレます。そのズレた衝撃が地面に伝わったものが地震です。

特に、繰り返しズレて、将来もズレると考えられる断層のことを「活断層」と呼んでいます。

現在、日本では2千以上もの「活断層」が見つかっていますが、地下に隠れていて地表に現れていない「活断層」もたくさんあります。

活断層図
図:国土交通省「活断層図(都市圏活断層図)利用の手引」より

上の図は、過去に発生した地震と活断層の関係を調べたものですが、このように活断層で多くの地震が発生していることが分かります。

ただし、地震が起こってから初めて分かる活断層も多くあります(近年では、1995年兵庫県南部地震、2004年新潟県中越地震、2016年熊本地震など)。

特に東京、大阪などの多くの大都市の沖積平野の下には、まだ知られていない活断層がたくさんあると言われています。こうした活断層は堆積物に覆われているので見えていません。

活断層マップを確認しよう

活断層マップを確認するデータベースとして分かりやすいのが、産業技術総合研究所がまとめている「活断層データベース」です。

活断層マップでは、過去の地震位置(1923年以降)と活断層との関係も分かります。

関東周辺の活断層を見てみましょう。

活断層マップ

上図の黄色の部分をクリックすると「関東地震(関東大震災)1923/09/01 11:58:32 M7.9 深さ 約23km最大震度6」と表示されます。

活断層図(都市圏活断層図)とは

国土地理院では、人口が集中し大地震の際に大きな被害が予想される都市域とその周辺について、活断層の位置・形状を詳細に表示した「1:25,000活断層図」を作成しています。

1:25,000活断層図

関東大震災の震源地近くの活断層を「1:25,000活断層図(地理院地図)」で調べてみます。

関東大震災の震源地近くの活断層
https://maps.gsi.go.jp/#14/35.334523/139.137383/&base=std&ls=std%7Cafm&blend=0&disp=11&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1

ここには「国府津・松田断層」と書かれています。

活断層の真上にもし家があったらどうなる?

2015年熊本地震では、近くの川の名が付く「布田川(ふたがわ)断層帯」が地表面に表れ、真っ二つに裂けた麦畑が地震の脅威の象徴として繰り返し報じられました。

布田川(ふたがわ)断層帯
写真:朝日新聞デジタル「「断層の上に住んでいいのか」熊本地震、被災者の苦悩」

被害の大きかった宮園地区は、この既知の布田川断層帯から枝分かれした断層が宮園地区の直下へ延びていると研究者たちはみていますが、実際にどの家の下を通っているかはわかりません。

また、「地震動の強さは、活断層の真上でも10㎞離れたところでも、それほど大きな違いはない」というのが専門家の常識です。

つまり、その上に乗っている地盤の「揺れやすさ」により被害に大きな違いが出ます。

例えば1995年兵庫県南部地震の野島断層では、断層の真上の住宅が、ずれによって基礎が破壊され全壊したというような例が報告されています。

一方、すぐそばに断層が表れましたが、住宅からはずれていたため被害がほとんどなかった例も紹介されています。

地表での断層線の位置が明確にわかっている場合は、その断層の活動時には地表がずれる可能性があるので、可能なら住宅はそこをまたがないようにするほうが良いでしょう。

主要活断層の評価結果

兵庫県南部地震以降、地震調査研究推進本部は、活断層調査を進め、全国約100の主要活断層帯について将来の地震発生の長期評価を行っています。

中でも、今後30年間に地震が発生する確率が高い活断層帯はSランクと評価されています。

将来の地震発生の長期評価
https://www.jishin.go.jp/evaluation/evaluation_summary/

活断層図から把握できることの限界

これらの活断層図では、図に記載している活断層の多くは過去にいつ動いたかは調べていません。つまり、それぞれの活断層がいつ動くかは分からないです。

一般に、活断層がいつ動いたかは活断層が通っている地面を掘り下げて調査することによってある程度調べることができます。

しかし、現在の科学水準では活断層がいつ動くか(地震がいつ起きるか)を言い当てることはできません。

地震がいつ起こるかは分からないですが、必ず地震は繰り返し起こります。それが明日かもしれないし、何十年後かもしれません。

その土地がどういう所なのか何も知らないで住むのはやはり危険です。防災意識の向上のためには、自分の住んでいる場所がどういう所か調べることをお勧めします。

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