暑い夏は海や川などで、子どもたちと一緒にレジャーを楽しむ季節です。しかし、大自然に触れるレジャーは、自然ならではの危険な場所があります。
先日も、溺れる子供を助けようと飛び込んだ親と子どもが流されて亡くなるという水難事故が発生しています。
水難事故から家族を守るために、海や川での危険な場所を知りましょう。
海や川で遊ぶのが危険な場所を知ろう。水難事故から子供を守る。
2018年に全国で発生した水難に遭った人の数は約1500人です。そのうち692人が亡くなったり行方不明となったりしました。2019年もほぼ同じような傾向が見られます。
この亡くなったり行方不明はどのような場所で発生しているのかというと、1位が「海」で全体の53.6%、2位が「河川」(28.5%)で全体の8割弱が海や川で発生しています。
このようにいったん事故が起きると、命にかかわる重大事故になる可能性が非常に高いのが、水難事故の特徴だといえます。
こうした水の事故を防ぐためには、海や川で、水難事故につながりやすい危険な場所を知っておくことが重要です。
海水浴で危険な場所
そもそも「危険」「遊泳禁止」などと案内されている場所で泳ぐことはNGです。
「遊泳区域」とされている岸に近いところでも、沖へ流れるとても速い潮の流れ(離岸流)があったり、急に深くなる場所があったりします。
また、同じ場所であっても、天候や潮の満ち引きによって変化することがありますので注意しましょう。
離岸流とは?
海岸に打ち寄せた波が沖に戻ろうとする時に発生する強い流れのことです。
映像でわかるように、あっという間に沖へ流されてしまいます。
離岸流が発生する代表例を確認しましょう。
もしも離岸流に流された場合は、岸と平行に泳ぐこと、泳ぎに自信のない方は、無理に泳ごうとせず浮くことに専念すること、決して離岸流の中で岸に向かってに泳ぐことは止めてください。いたずらに耐力を消耗して溺れるだけです。
川遊びで危険な場所
マップで過去に水難事故のあった場所を調べることができます。これは災害時のハザードマップと同じです。
また、水難事故が多発している場所もあります。
「背浮き」や「ライフジャケット」の大切さについては以下のブログをご覧ください。
川の流れには「反転流」とよばれる現象があり、下向きに引っ張られる流れもあります。
また、ライフジャケットを着ていても浮くことが厳しい「ホワイトウォーター」や、脱出するのが困難になる「循環流」という強力な流れの場所があります。
さらに川の中には、流木や様々な障害物があり、それにひっかかると、1人の力では対応できなくなります。このような事故は浅瀬でも起こります。
このような危険な場所を知っていても、水難事故がなくならないのは、「予期せぬ事態」が起こるからです。
特に「滑る」は全国の事例の2割を占めるので、予期せぬ事態に備えて、ライフジャケットを着用するなど装備して、川遊びすることが必要です。